信濃「高ボッチ山〜鉢伏山」
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山荘の出発前
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全山カラマツ林
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左=鉢伏山山頂で  右=扉温泉檜の湯全景
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 高ボッチ山・鉢伏山は標高2000m弱の山並みで、松本平の西端に岡谷からも大きくそびえ、緩やかな山容を見ることができる。車道で山頂近くまで入れ、簡単に眺望や花観察を手に入れられる。
 ボッチの名の由来は定かではないが、小高い丘の意の説があり、鉢伏山は名の如くであって日本300名山に名を連ねている。数年前の同時期に車で訪れた時は、好天で黄金色に輝くカラマツの黄葉と富士やアルプスの頂に冠雪を見て感動した。ユニークな山荘からの景色も忘れ難く、再訪に掻き立てられていた。
 我々は交通機関利用して、11月1日〜2日の日程でカラマツの黄葉と富士山、北・南・中央アルプスや八ヶ岳などの高山の冠雪風景を高原歩きをして眺め楽しみ、山荘でもてなし料理をいただき、夕陽、松本平の夜景、星空、朝陽を拝み、そして隠れ名湯と言われる扉温泉に下山して温泉を楽しむ欲張りな計画をした。雨天決行である。出発当日は11月初っぱなの三連休だが、皮肉にも三日とも計ったように雨模様だ。初日、塩尻駅からタクシー(5人乗りで8000円)で高ボッチ高原に予定をするも、曇天で高ボッチ山の展望と北に連なる鉢伏山への稜線歩きを断念し鉢伏山直下にある宿泊地の鉢伏山荘へ直行した。予約していたので、管理人夫婦が薪ストーブを炊いて迎えてくれた。貸切りで三部屋好きに使えと言う。ガスで全く展望はないが、雨も止み緩やかな草原山道を歩20分で鉢伏山に着くので散策する。高木はなく草原の黄葉。植樹のカラマツの幼低木の黄葉は見事で、三角点や雨乞いの祠・展望台が広がり飽きない。天候が良ければなおさらだ。山荘は観光者用の喫茶小屋と有料トイレ(100円)、宿泊者用の母屋(二食付、8500円)、駐車場(500円、賽銭箱に投入)で、水源は裏の池だ。11月3日以降は、山荘の水が凍るため閉鎖。完全予約制で常駐せず、PRしないためか関西方面の客はほとんどないようだ。食堂に大きな薪ストーブがあって一晩中燃やされ、母屋全体の暖の役目をし、夜8時まで自家発電を、それ以降はローソクとなる。隙間風が入らない頑丈な造りで暖かい。風呂も沸かしてもらい、おもてなしの料理と話好きの管理人との会話も楽しい。山荘周りや鉢伏山草原地帯の山道と標識の整備は、山荘管理人やボランティアの方たちが整備して行き届いていた。冬のビューポイントは12月中旬の車道ゲートが閉まる前、雪は少なく冷えるので霧氷が見事と言う。
 翌朝は晴れる兆しで青空を期待したが、ガスが残るなか出発。扉温泉への下山は、カラマツ林のジグザグ道と前鉢伏山方面からの尾根筋ルートがあり後者を取る。カラマツと落葉樹の混成林で林道が緩やかに下り、カラマツの落ち葉を気持ちよく踏みしめながらだ。長野県はカラマツの植林が多く、隣の山全体が黄金一色だ。青空が見え出す頃、やっと浅間山・蓼科山が望めた。熊のフンと思しきものがあちこちにあって、気を引き締めてクマ除け鈴を高らかに鳴らして知らせてやらねば。営林署小屋跡で林道は終わり、谷筋から鉢伏山ルートに至る分岐となっている。わさび沢の沢道を下る。熊剥ぎ跡を見て扉温泉明神館の裏手から車道に降り、玄関前から5分ぐらいで日帰りの湯「檜の湯」に到着。着くなり主曰く熊に遭ったかと言う。入湯300円。休憩所利用300円。隣に食堂あり。湯はPH8.6の単純泉(飲用可)。40度とぬるい目で、露天風呂から全山黄葉を満喫できる。アクセスは車しかなく、夏場にはバスもあるが、バス停まで歩40分かかるようだ。松本からの予約タクシーで松本駅へ(5人乗りで6200円)。二日とも全山貸切りにて、黄葉ひろいの山行を楽しめた。(北川 記)

・日 程=11月1日〜2日
・参加者=5名
・リーダー=北川嘉康
・コース=塩尻→鉢伏山荘(11:40)〜鉢伏山往復(40分、山荘泊)
     山荘(8:10)〜前鉢伏山分岐(山頂往復15分)〜営林署小屋跡(9:40)〜扉温泉檜の湯(11:15)
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