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 坂本記者の特派員報告!
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白山「白山〜別山・花とブナを訪ねて」

 一日目。深夜バスで金沢に着き、乗り継いだ白山行きのバスは満員の登山客を乗せて9時に別当出合に到着。日本の山で(といっても世界の山を知っている訳ではないが……)一番ご贔屓に思う山、全登山コースを踏破したいと血が騒ぐ山、願わくばこの山に散骨散灰して欲しい山、サカモトにとって8回目の「白山」は絶好の登山日和で始まった。
 砂防新道はラッシュアワー状態。下山する人々が「花が満開、ガンバって!」と話しかけるが、猛暑の中の登りに食糧・コンロ・ガスなど13キロの久々の重装備が体に堪え、ノロノロ歩行。甚之助小屋の冷たい水を頭からかぶって蘇生。昼食を済ませる。混雑の極みも南竜の分岐までで、これより南竜ヶ馬場のケビンまでは山と渓谷と高原が織りなす絶妙の庭園風光景が広がる私の大好きなプロムナードだ。足元にはハクサンコザクラ・ミヤマキンポウゲ・イワカガミなどの一面のお花畑。一同に大歓声が起こる。今回の登山のベースキャンプとなる南竜山荘のテラスで無事到着のカンパイ。いつも美味しいビールだが、今回も最高に旨い! ケビンの裏側から湿原散策。クロユリが群生し静寂さと解放感にウットリ。
 各自持ち寄った食糧で賑やかな夕食。非会員のK氏も初対面なのに旧知の仲間のようだし、前日からテント泊している原田夫妻の高級ハムやおつまみの差し入れにこれでもかと盛り上がる。「オーロラのような夕焼けが見られるよ!」の声に外に飛び出した。夕暮れの夏雲が鮮烈なオレンジ色から闇に溶けていく天空のマジっックショー。白昼の光は幻の如く静かに消えていった。
 二日目。5時起床、6時出発。大快晴の中、トンビ岩コースを行く。急坂を登っていくとみるみるうちに南竜ヶ馬場が眼下に遠ざかっていき、そして遥か遠方に御嶽山のシルエット。連綿の山波が薄墨の絵画のように美しい。トンビ岩のテッペンに立って真っ青な空にVサイン。大勢の登山客で賑わう室堂の神社前から御前峰を目指すと、イワギキョウ・クルマユリ・ハクサンフウロとさすがの花の白山。9時過ぎに白山の最高峰・御前峰(2702.2m)の山頂に着いた。素晴らしい展望に笑みが浮かび、一同揃っての記念写真。この先「お花松原」へ行く予定であったが、まだ雪渓が残っていて花は期待できないとのこと。ゆっくりお池巡りをし大汝峰にも登るコースに変更した。山頂を後にし、稜線では雪渓が残っていて、油池・翠ヶ池と行く先々の風景が青空に映えて気分は上々だ。大汝峰を40分で往復して千蛇ヶ池のほとりで昼食。万年雪の深層雪(!?)にコンデンスミルクをかけて味わう。キ〜ンと冷えたミルク氷は過ぎし年月の白山の歴史と祈りがしみた味であった。室堂平のなだらかな山道は、まさしく百花繚乱のお花畑。シナノキンバイ・ミヤマキンポウゲ・ハクサンイチゲ・チングルマと、今が盛りの花に埋めつくされていた。室堂に戻りエコーラインに入る。木道に導かれて花と展望の白山のど真ん中をシアワセ感いっぱいに歩いた。
 三日目。4時半起床、6時5分出発。油坂ノ頭から別山への縦走路は厳しい歩行を強いられるが、花、花、花の山の至る所が広大なお花畑の展望歩道だ。ニッコウキスゲ・カライトソウ・イブキトラノオ・シモツケソウ・ハクサンシャクナゲが風に揺られ、雲上の楽園を作っている。贅沢な花の巡礼路である。別山を往復してからチブリ尾根を辿る。急下降のガレた難路をなんとかクリアして避難小屋で昼食、予定通りのコースタイム。さぁ〜、これより西日本でも屈指のブナの美林で名高いチブリ尾根を市ノ瀬まで下山する。針葉樹林帯からブナの混生森になった途端、雰囲気・空気感・香りなどが一変すると感じるのは私だけ? 色白で背が高く密度の濃いブナに出会う度に感動で胸がいっぱいになる。右に左に七曲りしながらブナの森を夢見心地で進む。水飲み場を過ぎてカツラやトチの巨木が繁る森に導かれ、市ノ瀬の永井旅館までのなが〜い行程を終えた。
 永井旅館の源泉かけ流しの温泉で大汗と疲れた身体を癒し、予約しておいたジャンボタクシーで福井駅へ。駅前のモダンな海鮮居酒屋で「白山・花とブナの山旅」終了の打ち上げ。そう、きっと、この山行は忘れない〜。

・日 程=7月25日〜27日
・コース=24日 京都駅(23:20)→
     25日 金沢駅(6:00)〜別当出合(9:00)〜中飯場(10:20)〜甚之助小屋(12:30〜13:00)〜室堂分岐(13:50)〜
         南竜ヶ馬場ケビン(14:30)
     26日 ケビン出発(6:00)〜トンビ岩(7:40)〜室堂神社広場(8:20)〜御前峰(9:05)〜大汝峰(11:15)〜
         室堂(13:25)〜竜ヶ馬場ケビン(15:00)
     27日 ケビン出発(6:50)〜CA2350(8:50)〜別山(9:10)〜御舎利山(9:50)〜避難小屋(11:25〜12:00)〜
         水飲場(14:00)〜市ノ瀬(15:30)〜永井旅館入浴(16:30)→福井駅(18:20)→京都(21:00)
・参加者=リーダー:堀田昌子/サブリーダー:坂本恭子
     谷口正俊・公庄佳子・有田みつ子・徳田時子・佐藤由子・木畑研二(非会員)
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