上信越国境「白砂山・湯ノ丸山」
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 坂本記者の特派員報告!
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 白砂山は、日本200名山に選ばれた長野・新潟・群馬の県境に位置する、知る人ぞ知る名山です。また、湯ノ丸山から烏帽子岳は、レンゲツツジで有名な山です。2日間、文句なしの晴天に恵まれて、「草津よいとこ一度はおいで、どっこいしょ!」の草津温泉に宿泊して、最高の秋山登山を満喫した山旅の報告をしますね。
 京都を夕方に出発して、中央自動車道・上田菅平ICを出て野反湖展望台の駐車場に着いたのは深夜12時でした。真っ暗闇のなかテントを設営し、明日の晴天と安全登山を祈念して就寝。
 明け方、ブル〜ンと寒さを感じて目が覚めました。昨夜よく見えなかった野反湖が目の前にあり、7時に紅葉の色づいた駐車場前から登ります。ハンノキ沢を下ってからは、ひたすら深い樹林帯の道を進みます。ダケカンバの並木が黄葉し、所々にシラカンバの美しい木々を眺めながら、アップしダウンし標高を上げていきます。振り向けば野反湖の湖面がキラキラと輝き、草津温泉のホテル群も眺められ、上々の登山気分です。水場の標識のある休憩所で行程の半分。私たちは丁度2時間のコースタイムでした。サ〜と吹き付ける風が爽やかで、舞い落ちてくる枯葉が秋山の情緒を深めてくれます。全身に橙色の木漏れ日を受けて、自然の中に身を解き放つ解放感に満たされていきます。堂岩山のピークを過ぎ、さらに登って稜線に出ると、初めて遥か彼方に本峰が現れました。「エェ〜〜! あんなに遠いの〜……。」素っ頓狂な声を上げながらも、私が一番愛して止まない稜線歩きです。シャクナゲと笹原とダケカンバの道を、目標に向かって一途に行きます。モスグリーンのビロード生地のような、何ともいえない美しさの笹原が眼下に広がり、苗場山方面の山なみが望まれます。最後の急登を登りきって11時に白砂山の頂上(2140m)に達しました。「バンザ〜イ!」あれが佐武流山の稜線、あれが谷川連峰の山並みとはしゃいでいると、三人の群馬県民とリュックを背負った(?)犬一匹が登ってきました。京都からきた私達は、大いに珍しがられたり尊敬されたりしました(笑)。
 下山は、登りと同じだけの時間がかかりました。ジワ〜と疲れてくるのを実感するサカモトでしたが、いい山に登ったという満足感も、また、ジワ〜とカラダとココロに沁みわたっていくのでした。
 お風呂が5つもある草津温泉のペンション……。バスタオルをカラダに巻いたまま、廊下を走って「温泉巡り」を楽しみました^^。

 翌日も、朝から眩しいくらいの快晴です。秋晴れという天気があるとすれば、きっと今日のような日に違いありません。ニコニコです。湯の丸高原の登山口には、はや多くの車が駐車しハイカーでいっぱいです。目の前のスキー場のリフトに沿って登ります。
 ツツジが丘と名づけられた群生地から、お椀を伏せたような草原状の本峰が垣間見られます。ガレ場の結構キツイ急坂を喘ぎ喘ぎ登りきると、道標とケルンを積んだ湯ノ丸山(2101m)の頂上です。真っ青な空にくっきりと、四阿山・浅間山の山容が眺められ、目の前には籠ノ登山、これから登る烏帽子岳の稜線が見えます。これぞ正しく「絵に描いたような……」秋山の頂です。写真を撮る人、スケッチをする人、ランチをする人、――みなシアワセそうでした。南峰から、ガレ場をイッキに鞍部まで下って烏帽子岳に登り返します。木々のすべてが思い通りに染まった、錦秋の山の真ん中を歩く快感がたまりません。頂上(2065m)では、北アルプスの槍の穂先や白馬連峰の雪渓が見え、文字通り360度の遮るものがない展望を得ることができました。天下の名峰を眺めながらのランチタイムでしたが、望外の喜びに胸が一杯で、あまり食べられませんでした。
 下山路のカラマツ林が圧巻でした。歩いても歩いても続く黄金色に輝く、こんなに見事なカラマツの森を見たことがありません。デジカメを動画モードにして、一歩一歩愛しむがごとく息を呑むがごとく惜しむがごとく、歩きながら撮影しました。私の山旅の記録の中でも、珠玉の「お宝映像」となりました。

・日 程=10月19日(夕)〜10月21日
・コース=10/20 野反湖登山口(7:00)〜水場(9:00)〜白砂山(11:00〜11:35)〜水場(13:15)〜分岐(14:25)〜
          駐車場(14:55)→草津温泉ペンション(泊)
     10/21 湯の丸高原駐車場(10:00)〜地蔵峠登山口(10:30)〜湯ノ丸山(11:30)〜烏帽子岳(12:30〜13:00)〜
          分岐(13:40)〜キャンプ場(14:20)
・参加者=坂本恭子ほか6名
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