白山「加賀禅定道〜岩間道」
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 坂本記者の特派員報告!
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 駅構内の待合室で地べたにマットを敷いて寝るなんて初めて。それでなくても興奮しているのに、貨物列車が油切れした耳ざわりな音を出しては止まったり、発車したり。始発までの5時間あまりの仮眠は、わたしを仮死状態にした。一日2便のバスに乗ってはるばる来たぜ白山一里野は、かつての信仰登拝道の加賀側の起点。新しい靴に新しいザックに新しいストックと新品揃いのわたしは「さぁ〜、歩くぞ〜、ファイチィーン!」とテンションだけはやけに高かったわ(笑)。
 白山は「登って良し、眺めて良し」の私の大好きな山です。「一番好きな山は?」と聞かれたら、「白山」と答えるかも。季節を変えルートを変え何回でも登ってみたいといつも思っています。その登ってみたいルートのひとつが、今回の「加賀禅定道」(「歴史の道100選」に選ばれている)と「岩間新道」でした。
 これ以上の登山日和はないという快晴の3日間でした。白山に咲く高山植物――ハクサンイチゲ・ハクサンコザクラ・ハクサンシャクナゲ・シナノキンバイ・ニッコウキスゲなどを、全部見られたのではと思うほどのフラワーロードでした。ブナ林、雪渓、伝説、展望、池塘、日の出、夕日、満天の星空、クマのウンコ、温泉元湯……と、これでもか、これでもかと白山の魅力をみせつけるコースです。でも、最大にして最強の魅力は、「静けさ」に尽きます。観光新道〜室堂〜御前峰は600人(!)が入山したというのに、私たちは、2回の避難小屋でそれぞれ単独の男性に遭っただけ。ロング&ロングの縦走中も、僅か数人と出合っただけ。静寂という贅沢を満喫しました。アクセスの不便さ、食料、水、寝袋等々の重装備、悲鳴を上げたくなる長く厳しい登山路と三重苦ですが、再び「山の苦労は買ってでもせよ」です。本当は誰にも教えてあげたくない白山でした。

・日程=7月16日(夜)〜19日
・参加者=児島君美・坂本恭子
・コース=1日目:新西金沢=鶴来(8:46)=白山一里野=ロープウェイ登山口〜しかり場〜長倉山〜奥長倉避難小屋(泊)
     2日目:天池〜油池〜四塚山〜七倉山〜見返り坂〜小桜平避難小屋(泊)
     3日目:薬師山〜岩間新道〜岩間温泉元湯〜新岩間温泉〜白山一里野=鶴来=金沢
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