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| 青岸渡寺展望所 |
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| 左・右＝熊野古道大門坂 |
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| 舟見茶屋より熊野灘 |
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| 左＝石倉峠への登り 右＝小口自然の家 |
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| 百間グラ |
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| 古の人達が憧れこぞって出かけたであろう「熊野詣」の参詣道は、いつしか廃れ忘れさられていたのを、世界遺産登録を気運にして道が整備され熊野古道が蘇った。数ある熊野古道参詣道の中の一つ、中辺路の「大雲取越・小雲取越」ルートを我々10名が挑戦した。健脚の人は１泊２日行程で行けるが、宿舎入りが夜道歩きとなることを覚悟せねばならない。危険を避け、２泊３日として前泊を紀伊勝浦とした。 ９月28日 晴れ 本日は移動だけで、紀伊勝浦駅前「温泉民宿わかたけ」に投宿。 明日の行動時間短縮のため、大門坂を散策する（タクシーを利用）。杉大木の中の石畳階段を、表参道駐車場まで歩き雰囲気を満喫する。２年前の大雨の爪痕がまだ多く残っていた。駅近くのコンビニで明日の昼食を仕入れ、宿ではマグロづくし料理でおおいに英気を養えた。 ９月29日 晴れ 朝７：30予約の中型タクシーで青岸渡寺に移動する。 早朝の清々しいなか、西国観音一番札所青岸渡寺、隣接する熊野三山那智大社に詣で、青岸渡寺境内展望所より那智の滝を拝し、鐘楼横の石段が熊野参詣道大雲取越の取付きで、足を踏み入れたのは８：35だ。同コースを行く７人のパーティーが準備をしていた。初めの標識「妙法山分岐」を右にとり、二の滝・三ノ滝への分岐を見送り、那智高原を突っ切り大雲取越参詣道に取付く。鬱蒼とした杉林に通ずる、苔むした石畳道が続く。舗装路が併存しているが、車の往来はほとんどないようだ。登立茶屋跡を過ぎた頃、単独行の男性が鈴を鳴らし追い越して行った。舟見茶屋跡では熊野灘が眼下に見え、展望がよく休憩に最適である。色川辻で舗装道と合流しすぐ山中へ。３回目の合流から地蔵茶屋跡まで舗装道歩きとなる。先日の台風で山道が通行不可となっていた。トイレ、真新しいログハウスの休憩所、三十二体地蔵を祀る地蔵堂があり、この一帯が明るく開けている。ソーラーパネル付緊急電話もある。大雲取山に行く舗装道と別れ、石倉峠を越え越前峠をめざす辺りから参詣道を歩いた著名歌人の石碑が所々に設置され、皆と読み合い和ましてくれる。越前峠からは、荒れた石畳道の長い急傾斜面（胴切坂）。膝を軋ませて下る。一泊二日行程なら、この辺りからヘッドランプ着用の時間帯と思うとゾッとする。尾根道の下りから山腹に入り、緩やかになって円座石（わろうだいし）を見て一気に小口まで降りる。民家の庭先から車道に出て、民宿百福を通り過ぎ、小口自然の家（校舎を改築）に着いた。温かいおもてなしを受け、懐かしい思い出を蘇がえらせてもらった。 ・コース＝青岸渡寺（８：35）〜那智高原（９：00）〜舟見茶屋（10：45）〜色川辻（11：30）〜地蔵茶屋（13：00）〜 石倉峠（13：40）〜越前峠（14：15）〜円座石（16：05）〜小口（16：30）〜小口自然の家（16：35） ９月30日 晴れ 昨夜の夕食、朝食、昼弁当はアットホームで満足できた。６：00出発可能になる。 車道を小和瀬まで移動。橋を渡り、民家の横から小雲取越参詣道に取付く。尾切地蔵から桜茶屋跡へ。大正初めまで営業していたという。東側の展望がよい。桜峠を過ぎ緩やかな小雲取山の一つのピーク（450m）辺りに賽の河原がある。緩やかに下り、舗装道を跨ぎ、わずかで百間グラの展望所に着く。熊野川・本宮大社・南大峰・大台の山並みが遠望できる場所だ。最後の松畑茶屋跡から一気に、民家の庭先から請川に降りた所が下地橋バス停で、ラッキーにも５分待ちで乗車できた。 ７人パーティーも既に到着していた（東京から来られた）。振り返れば、小雲取は大雲取より遥かに楽で明るく展望も得られる。参詣道の重厚さは大雲取で、古道の雰囲気はよかったと思う。 熊野本宮大社からバスで熊野速玉大社に移動して、お礼参りを済ませ旅は終わった。(北川 記) ・コース＝小口自然の家（６：00）〜小和瀬（６：15）〜桜茶屋（７：30）〜桜峠（７：55）〜百間グラ（９：10）〜 松畑茶屋（９：45）〜請川（10：45〜10：53）→熊野本宮大社（12：00）→権現前→熊野速玉大社〜新宮 ・日 程＝9月28日〜30日 ・リーダー＝北川嘉康 ・参加者＝10名 |
