北アルプス「黒部五郎岳〜烏帽子岳(縦走)」
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左=太郎坂  右=太郎平小屋で
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コバイケソウと薬師岳
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左=黒部五郎岳  右=28日早朝の黒部五郎小舎
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左=三俣山荘への巻道  右=鷲羽岳山頂で
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三俣山荘から鷲羽岳を望む
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 北アルプスの最深部にあって、黒部五郎岳の雄大な圏谷を双六岳や雲ノ平を挟んで三俣蓮華岳・鷲羽岳・水晶岳、そして薬師岳より眺めていた。今回、訪れる機会を得て折立から取付き、黒部五郎岳・野口五郎岳、ブナ立尾根を経由して高瀬ダムまで4泊5日のコースを設定して、5人(男性2、女性3)が挑戦した。いわゆる北ア裏銀座縦走コースで、健脚向きといわれている。天気予報はよくなく、戻り梅雨ともいわれ不安がよぎる。

7月25日
 夜遅く富山駅着。駅前のビジネスホテルに宿泊
7月26日 晴れ
 6:20 富山駅南口 折立行直行バス(富山地方鉄道予約制 ¥3400/人)
 8:15 折立バス停着 我々含め15名下車 駐車場はほぼ満車状態 トイレ有り
 8:30 出発 太郎坂の標柱を見て登山開始
      樹林帯の急登が三角点広場まで続く。有峰湖が後方に全体を見せてくれていた。山道脇にミズバショウの葉や小花が彩りを見せて
      くれている。
 9:35 三等三角点着 開けて展望がよく、ベンチが据え付けられている
      標高2000mぐらいから緩やかになり、高山植物の彩りが増す。ニッコウキスゲの群落は見事である。低木林を過ぎると薬師連峰
      が姿を見せ出す。西側斜面をゆっくり観察できた。
 14:00 太郎平小屋着 受付を済ませ、6畳個室に5人はありがたい
      小屋前広場より薬師連山が目前にそびえ迫力満点である。ただ黒部五郎岳は雲が晴れず、姿を見せずじまいだ。太郎平ではコバイ
      ケソウとニッコウキスゲが盛りである。夕食はバライティーに富んだご馳走がでた。
7月27日 曇りのち雨
 5:00 小屋発 小屋の横を抜け、すぐに左雲ノ平と右北ノ俣岳への分岐で右の木道を取る
      雲が垂れ込め、40〜50mしか得られない。木道はしばらくつづき、高山植物観賞や近くの雪田見学にはよいだろう。
 7:05 北ノ俣岳
      展望は得られず、三角点にタッチして先を急ぐ。ハイマツ帯の稜線をアップダウン繰り返し、本来はパノラマ稜線なのだが、目の
      前にそびえているはずの黒部五郎岳も拝ましてもらえない。雨具を装着しての行軍は気が滅入る。中俣乗越を過ぎると黒部五郎岳
      への急登で、あえぎながらカールの分岐(肩)に着き、荷をデポしてガスのなか黒部五郎岳山頂へ向かう。
 11:30 分岐出発
      黒部五郎カール道を下る。30分ぐらいで下り、カールの底から見上げても、斜面に残る残雪と深く落ち込んだ圏谷は雲が垂れ下
      がって不気味さだけを感じる。黒部五郎小舎までの道は、岩や石に付くペンキ印を目当てにルートを取る。沢道から低木帯に入る
      頃から雨足が強くなってきた。谷の開けた所に赤い屋根の小舎が見えるが、雨のせいか意外と時間がかかった。目標は次の三俣山
      荘だが、雨が激しく止みそうにない。ずぶ濡れが気持ちを萎えさせ、今夜の宿とした。同様の登山客と団体客が続々と小屋入りす
      る。男女別々の大部屋で、荷物の置き場もないぐらいだ。夕食は野菜の天ぷら。乾燥室では人間ごと乾かし、足の踏み場もない状
      態が就寝まで続いた。
7月28日 小雨のち曇り
 4:45 雨支度で小屋を出発 目標は野口五郎小屋だ。小屋裏から三俣蓮華岳越えの急登である。
 6:35 三俣山荘巻道の分岐着。登りでの息切れが激しくなり、時間がかかってしまった。巻道のすぐの取付き急斜面に残雪の横断(40m
      ほど)があり、踏み外すとヤバい。ステップが切ってあるので超えていくことにした。今年は残雪が多く、山荘まで大小5ヶ所を
      横断したが、アイスバーン化もあったが全体的に問題はなく通過できた。
 8:30 三俣山荘着。目の前に鷲羽岳が聳えていなければならないが、雲が垂れ下がり中腹しか見えない。取り付いている人々が小さく見え
      る。ワリモ岳や水晶岳、槍ヶ岳、三俣蓮華岳は残念ながら雲の中だが、ときおり雲の切れ間から頂が覗く。鷲羽岳だけをめざす
      人、縦走する人たちの人気スポットで、多くの人が集うところである。我々も乗り越えて野口五郎岳へ急ぐが、急登で息切れがひ
      どい。時間を経過するだけで、とうてい目的地へ時間内に着けないと判断して、三俣山荘から双六小屋か鏡平小屋へのエスケープ
      ルートへ変更を告げる。中腹より4人にて鷲羽岳山頂アタックを依頼して、三俣山荘に下山し待ち合わせする(アタッカーの人た
      ち、ガスの中の鷲羽岳に10:50着〜11:50三俣山荘着)。雨が降り出し、雨足強く1時間雨宿りする(食堂で、さっぱりラーメ
      ン、スパイシーカレーで温まる)。
 13:00 小雨の三俣山荘発 双六小屋に向かう。残雪を渡り三俣峠(13:40)着 三俣蓮華岳への分岐で、頂は雲の中。双六小屋までの巻
      道を取る。お天気なら槍ヶ岳と北鎌尾根、硫黄岳、表銀座道の燕岳・大天井岳・常念岳・鷲羽岳・水晶岳のパノラマ道だが、残念
      ながら雲の中だ。せめてもの慰めは、高山植物の花の観賞である。ルートは明確で、緩やかな巻道で歩き易い。
 16:00 双六岳分岐
 16:15 双六小屋着
      何度か訪れているが、ラッキーなことに今年オープンした別棟の6畳部屋へ。木と畳の真新しい匂いが新鮮な部屋に泊めてもらう。
      小屋はゆったりとして過ごしやすく、北アの主要小屋である。夕食は野菜の天ぷらで、小屋の定番料理をいただく。日曜日なのか
      宿泊者は少ない。
7月29日 雨
 雨の中ひたすら駆け下る。
 3:30 双六小屋発、5::30 弓折峠、鏡平小屋(6:00〜6:20 軒下で雨宿と朝食)
      雨足が強くなってきているが、多くの入山者とすれ違う。意外と若者のグループが多い。
 9:00 わさび平小屋(〜9:30)
      小屋にてお湯を購入、ドリンクで温まる。雨が降りつづき、涸れ沢が濁流化してきている。左俣谷は激流になって、大岩をはんで
      流れ下る凄まじい光景は恐ろしい。
 10:45 新穂高中崎旅館「奥飛騨の湯」へ飛び込む。全身ずぶ濡れの登山者で満員。韓国の登山ツアー客も含め、続々と後を絶たない。浴
      後、なんとか中型タクシーを予約して、混雑と大雨から逃れた。警報が出ているようで、高山市内でやっと小降りになった(高山
      まで約¥17,000/台)
 15:36 飛騨高山駅発、19:20京都駅着(北川 記)

・日 程=7月25日〜7月29日
・リーダー=北川嘉康/サブリーダー= 中西伸二
・参加者=5名
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