北アルプス「五竜岳〜鹿島槍ヶ岳(縦走)」
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左=五竜山荘より五竜岳  右=五竜岳山頂
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鹿島槍ヶ岳
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左=G4クサリ場  右=難関
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八峰キレット
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左=ライチョウ  右=爺ヶ岳山頂
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 北アルプス後立山連峰の主稜線である五竜岳・鹿島槍ヶ岳の縦走に8名が集った。主峰の五竜岳は、八方尾根から唐松岳経由や遠見尾根からアタックするケースが多く、鹿島槍ヶ岳は扇沢から爺ヶ岳を経ての登頂が多いようで、両山を繋げるとなれば極端に入山者が少ないと聞く。岩場の連続で危険個所も随所にあって、天候不順時は困難をきたすだろうコースに間違いない。我々はよき天候を祈り心して取り組む。

一日目(移動日)
 信濃大町駅前(泊)(やまびこ祭りを見学)
二日目(遠見尾根〜五竜山荘)
 信濃大町駅始発で神城駅まで移動し、歩くこと30分でテレキャビン乗場に着き、アルプス平駅まで運んでもらい、更にリフトで地蔵ノ頭まで文明の利器を利用する。平駅から地蔵ノ頭まで一面お花畑で、咲き誇っているのが印象的だ。登山者・散策者と人出が多いなかを登りだす。小遠見山で標高2000mに達するがガスが出て展望は得られない。鹿島槍ヶ岳が望める所だが……。中遠見山の狭いピークに遭難碑が設けられていた。展望が利かない分、また陽射しが遮られていたので、順調に開けた池塘のある大遠見山に着く。下山者もよい休憩所になるのでゆっくりしたいが、押し出される感じだ。木道伝いに緩やかな登りが続き、残雪が現れ高度を感じる。目の前に五竜岳がそびえているのだが山頂はガスで覆われている。急に視界が開けた西遠見山に着く。ハイマツ帯と大きな残雪があって涼しげで休憩のポイントだ。晴れていれば白岳・五竜岳・G4・G5の岩 山が迫ってくるはずなのに残念。白岳の岩肌の急登に喘ぎ、何の印もないピークを越えれば唐松岳ルートの分岐標識に出てすぐ下に五竜山荘がある。大勢の登山者でごった返している人気の山小屋である。夕方になって天気が回復して、五竜岳の全容が現れ楽しませてくれた。夕飯はカレーライスだ。
 テレキャビン遠見駅(7:30)→アルプス平駅→地蔵ノ頭(8:25)〜中遠見山(10:00〜10:15)〜大遠見山(11:05〜11:30)〜西遠見山(12:05〜12:35)〜白岳〜五竜山荘(14:20)
三日目(五竜山荘〜五竜岳〜鹿島槍ヶ岳〜冷池山荘)
 冷池山荘までの行程を思うと早朝出発となる。
 4:45、既に多くの人が五竜岳山頂をめざしている。ほとんどが空身でピストンのようだ。朝ボラケで図体のでかい五竜の全容を仰ぎながら岩山の頂上に着く。狭いが360度の展望が得られる。北は唐松から白馬・妙高が望め、西は立山連峰と剱岳が。南は今から向かう鹿島槍の双耳峰、東の奥に戸隠連峰が迎えてくれた。五竜山荘での天気予報は午後一時雨だとのこと、果たして……。
 縦走ルートに入ったのは、他にガイド付の5人パーティ―のみだった。G4・G5に向け急で危険な岩場を慎重に下る。ヤセ尾根を伝い、長い鉄梯子やクサリ場を越え、ガレをへつり、はつりして北尾根の頭から口ノ沢コルへ息を抜く暇なく、梯子・クサリの連続で緊張が高まり、更に小雨模様でピークになるころキレット小屋に着いた。一息入れて、小雨で雷がないのでストックや身の回りでクサリや梯子・針金に引っかかれない身支度して難所の八峰キレットに挑む。小屋から急登すること僅かで難所が始まる。狭い岩場をクサリ伝いに最難関の鉄梯子下りは声の掛け合いが必要。断崖に付けられたクサリを頼りにして八峰キレットを超える。晴れていれば怖ろしさが増し竦むほどだろうに。ガスのなか鹿島槍北峰をめがけ這い上る。北峰分岐から吊尾根を鹿島槍南峰へ14:20着。ガスの中だが登頂者が多い。布引山近くなると岩のゴロタが少なくなって、土まじりで歩き易くなる。ガスも少なくなり、ダラダラと長い冷池山荘への道もお花畑を見て樹林帯を抜ければ山荘に着く。12時間の行程だった。ウイークディなのか宿泊客は少ない。山荘の補修がなってゆっくり寛げられるようだ。飲料水は1リットル150円、泊り客は一人1リットルあたる。
 五竜山荘(4:45)〜五竜岳(6:00〜6:20)〜北尾根の頭(9:00)〜キレット小屋(11:15〜11:30)〜八峰キレット〜鹿島槍ヶ岳北峰分岐(13:30〜3:50)〜鹿島槍ヶ岳南峰(14:20〜14:45)〜布引山(15:35〜16:30)
四日目(冷池山荘〜爺ヶ岳〜扇沢)
 出発するころに雨模様となる。朝食をいただき扇沢駅へ向け出発。
 赤岩尾根分岐をやり過ごし、爺ヶ岳北峰、中峰から最高峰に着く。まるで銀座並みの混雑だ。ハイマツ帯を種池山荘へ下るころにガスも晴れ、冷池山荘や布引山が認められる。ハイマツ帯にライチョウを2羽発見する。立山の奥に槍・穂高が 姿を見せる。種池山荘で一息入れ、柏原新道を駆け下った。途中で針ノ木岳が姿を見せてくれた。登山口から扇沢駅まで15分の頑張りで着く。(北川 記)
 冷池山荘(5:38)〜爺ヶ岳(7:05〜7:20)〜種池山荘(7:55〜8:10)〜扇沢駅(10:50)

・日 程=8月4日〜7日
・リーダー=北川嘉康/サブリーダー=今村克美
・参加者=8名
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