東山「稲荷山(京都府山岳連盟地質観察会)」(自然クラブ観察会)
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左=荒神峰から見た西山と京都盆地  右=稲荷山三角点
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左=稲荷山と深草丘陵  右=鎮守池のアズキ火山灰層を観る
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参加者
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 9時半までに京阪伏見稲荷駅前の小公園に集合し、受付を済ませ資料を受け取り、岳連の自然保護委員長より挨拶を受け、少し寒い中を観察会に出発する。今日は休日で観光客も多く、改装で綺麗になった伏見稲荷大社の境内で大社の歴史を、資料を示しながら歴史担当講師から説明を受け、また重要な場所では立ち止まり説明を受けた。四辻の少し手前の参道の山側に露出した硬い岩石で「丹波層群」の褶曲したチャートを観察し、地質担当講師の説明を受けた。四辻上の荒神峰は京都市街と西山の展望がよく、京都盆地を取り巻く断層などの説明を受ける。次は稲荷山の一の峰を越え、鳥居のある「お山めぐり」の参道から分かれて稜線の山道を稲荷山三角点に行く。ここでも三角点についての説明があった。
 昼食のあと南方向へ下山する途中に、下の深草丘陵との境界に断層があり、崖が侵食され滝ができて白菊の滝など神社として祀られ修行の場になっていると、説明があった。深草丘陵は、硬い岩石でできた「丹波層群」の稲荷山と異なり、「大阪層群」と呼ばれる軟らかい粘土・砂・砂利などの地層で、この付近では竹薮になっている。同様に西山山麓にある向日市の竹林も「大阪層群」である。竹藪の中を通り、名神高速道路近くの鎮守池の西に露出した「アズキ火山灰」層を観察した、今日の観察会の主役で、この火山灰は約85万年前に九州の九重山近くでの大噴火で飛んできて堆積したもので、そのとき噴出したマグマの量は8000km立方と説明を受け、火山や地震のパワーには想定外はありえないと感じた。
 今日は寒波のため変化の激しい天気になり、晴れたり時雨れたり、雪も見られた、畑や庭の梅が満開で、特にピンクのしだれ梅の花が綺麗だった。再び稲荷山に引き返し、深草トレイルの自然探索コースに入り、稲荷山断層があると推定されている場所で、地滑り地形や断層地形の実地を観察し説明を受けた。伏見稲荷大社の境内を通り、出発場所の小公園に到着し、お礼の挨拶のあと解散した。専門講師による丁寧な説明で、少し時間は長くなったが勉強になった観察会だった。(萩原 記)

・日 程=3月25日
・コース=京阪伏見稲荷駅前の小公園(9:40)〜荒神峰(11:00)〜稲荷山三角点(12:00)〜鎮守池(14:20)〜小公園(16:00)
・リーダー=萩原孝一/サブリーダー=北川嘉康
・参加者=7名(体験山行者=1名、ほか19名)
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