播州「段ヶ峰」
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 坂本記者の特派員報告!
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 前日は一日中雨が降りっぱなしでした。夜中もず〜っと降っていました。当日は曇っているものの、天気は回復の模様とテレビで言っていました。事実、名神・中国道を走っている間に3回も、山と山の間に実に見事な虹が架かっているのを見て思わず歓声が上がりました。私も思わずマスクの内側で「Somewhere over the rainbow……」とハミングするゆとりがありました。
 なのに、まぁ〜、登山口に着くや否や、冷たい風とともに雪が降ってきました。辺りはイッキに灰色の閉ざされたような空間ができ、不承不承に雨具を着けました。最初からの急登です。「泥んこのツルッ」といきそうな粘土の道が続きます。春のうららかな陽光を受けながらなだらかな山登りを夢見ていたのに、なんて事! とマスクの内側で毒づいてしまいます。達磨ケ峰の肩に着く頃には霰(アラレ)状の雪は粉雪となり、周辺の笹原がみるみるうちに真っ白になり、見え隠れしていたゴルフ場や山のシルエットが鉛色のカーテンに覆われてしまいます。裸の木々の間には寒々とした登山道がさらけ出されています。アップしダウンし、なだらかな山肌を縫っていきますが、冷たい風はそのうちに吹雪となりました。冷たく刺すような突風を顔一面に受け、カラダの、特に手の指はちぎれるような痛みを感じます。粉雪は横なぐりになったり、斜めに走ったり、と思うと突然ふざけたように空中で静止したり、時には下から上へと舞い上がってきたりします。全く予想だにしなかった悪天候に気が滅入っていくばかりです。
 フトウヶ峰の登りにかかる時、立っていられないような突風を受けたことをきっかけに、誰からともなく、「もう、引き返しません?」――という訳で、因但国境の山々が一望できるという「段ヶ峰」は、995m付近で撤退となりました。春の嵐はますます厳しさを加え、カラダ全体がガチガチにかじかんだ体感温度は、真冬並みの感覚で往路を引き返しました。
 「ホテル モンテ・ローザ」で入浴後、大河内(おおかわち)発電所へ行き、マイクロバスで案内され「揚水式水力発電」の説明を受けました。長谷ダムの湖面にようやく薄日が射してきそうでした。
・日 程=3月19日
・参加者=4名
・リーダー=岡本 登
・コース=名神・中国・播但道→旧生野荘登山口〜達磨ヶ峰〜フトウヶ峰(往復)
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