東北「岩木山・八甲田山・八幡平・岩手山」
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左から、空からみた岩木山、岩木山山頂へ
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左から、毛無岱からの八甲田大岳、山頂
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左から、雨の奥入瀬渓谷、見返り峠で
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左から、シラネアオイ、山頂と火口
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 東北の名峰4山の登山(4泊5日)は、機内から見る残雪の多い岩木山から始まった。そして、4山すべての三角点にタッチできたのは幸運だった。まず天気に恵まれた。快晴はないが、降られながらの登山は一度もなく、広い範囲の移動も、青森空港から3日目の八幡平まで、同じ中型個人タクシーで無駄なく移動できた。もう一つ登る前に不要な荷物を預け、いつも身軽で行動できたことだった。今年は雪解けが半月以上遅く、多い残雪と倒木と悪路などで時間がかかり、予定コ-スを変更しての行動もあった。緻密な計画した元気なリーダーと、皆さんの協力で楽しく心に残る山行ができた。
6月15日(水)うす曇り 岩木山
 岩木山は津軽平野に聳える信仰の山で、はじめに岩木山神社へお参りする。正面拝殿の上遠くに霞んで山頂が見られた。ここから登る予定を残雪などで変更して、八重曲りのスカイラインで八合目駐車場へ。ここで昼食を済ませ、さすがにリフトには乗らずに歩き出す。周囲も登山道にも残雪が多く、九合目より上は急登のガレ場で、黄色のミヤマキンバイが多く見られ、所々に可愛いピンクのミチノクコザクラが色を添えていた。山頂は大岩がゴロゴロしている。三角点で記念写真を撮り、奥社にお参りして、360度の展望を満喫する。白神山地はよく見えるが、遠方は霞ではっきりしない。下りでは、残雪ある小さな火口を見て駐車場に戻る。残雪で不明な入り口をやっと探し当て下山するが、まだまだ荒れたままの道で、次第に広く緩やかになる。途中にはコブシの花咲く樹林があり、「巨木の森」の標識のブナの大木が延々と続く樹林もあり、裾野の広さを実感した。下ったところが嶽温泉で宿に入る。
6月16日(木)曇り時々晴れ 八甲田大岳
 嶽温泉の宿より、車で弘前市内を東に抜け八甲田の酸ヶ湯温泉に着く。ロープウェイも運休中で、残雪のため計画したコースも変更し、大岳一周コースを登ることになった。準備し、不要な荷物を預けて左回りに出発する。すぐに残雪のブナ林で、数メ−トルの高さの赤布の印を探しながらの道探しだった。毛無岱の湿原では残雪はなく、池塘に咲く水芭蕉の花が綺麗だった。稜線までの途中の残雪でコ-スを間違えることもあったが、ほぼ予定通り八甲田大岳の三角点に着いた。昨日に負けない素晴らしい展望で、西遠方に岩木山の姿を見ることができたが、明日からの八幡平と岩手山は雲に隠れ、また北西方面には円錐形の高田大岳・雛岳が続き、山麓は雲海になっていた。急なガレ場を下って広い雪原も下り、地獄湯沢の裸地で沢から離れ、再び残雪のあるひどい泥道をたどって無事酸ヶ湯温泉に着いた。花はまだ早く、ショウジョウバカマなど早春の花が多かった。荷物をまとめバスで谷地温泉へ。聞くと、当地は終日霧と曇りで夕方に小雨が降り出した(山頂から見た雲海の下のようだ)。
6月17日(金)霧 雨 曇り 八幡平
 最も長い移動で、霧で煙る新緑のドライブも素晴らしい。山を下って雨の奥入瀬渓谷に入る。希望で散策道を少し歩く、雨にぬれた新緑の奥入瀬渓谷もまた素晴らしい。雨に煙る十和田湖を通過して、高速道路を経由し再び登り八幡平山頂駐車場に着く。下界の晴れが霧になった、運転手さんと別れる。お願いして、身軽になって三角点へと散策に出かける。百名山では最も軟弱で、舗装の道もあり30分ほどで三角点に着く。ピークは無く、名前のとおり平らで立派な標柱と展望台があるが、霧で何も見えない。多くの百名山ツアーらしき人達とも出会う。この山も残雪が多く、ガマ沼・八幡沼などの散策コースを100分ほど歩いたが殆ど雪の中で、平年なら多くの花が見られるが今年は残念だった。見返り峠からの展望も霧でだめだった。山頂レストハウスで遅れた昼食をとり、下山の盛岡行バスに乗車の頃から強い雨となり、下界に下ると止んでいた。盛岡駅に着く。
6月18日(土)曇り 時々日差し 岩手山
 今日は一番の長丁場。早出で駅に荷物を預けてタクシ-で馬返しまで、途中からの山頂は雲で見えなかった。ここから霧の樹林の中を登る、一合目まではブナの大木も多く、霧と赤いツツジの花で幻想的な場所もあった。次第に土道も火山特有の砂利道になり、標高が上がるにつれ傾斜も急になり周囲の樹木も低くなる。霧も少しずつ晴れる。ダケカンバやミヤマハンノキなどの潅木が目立つようになる。この中に、はじめは少なかった薄紫のシラネアオイの花が群落し始め、「こんな多いシラネアオイ見たことない」と花の多さに喜び、びっくりする。この中に少しサンカヨウ・エンレイソウ、上にはミネザクラも咲いていた。八合目に立派な避難小屋と水場があり、休憩地になっている。不動平でワタスゲの花を見る (八甲田山でも見て何の花か判らなかった)。ザレ地で急坂の外輪山に登り、山稜の最高地点の山頂に着く。三角点にタッチし、これで4山すべてに登れたことを祝福する。最高の展望を期待していたが、雲が近く遠方の山はすべて見ることはできなかった。一周する外輪山を下山する。道端に点々と石仏があり、噴火口内に奥宮が祀られていた。この山も信仰の山になっている。避難小屋で休み、再び長丁場を下る。ここでも、いま一番見頃なシラネアオイに送られて、ガラガラ道を、そして樹林を抜けてタクシ-の待つ馬返しに出る。南部富士と呼ばれる岩手県のシンボル的な岩手山全体は、一度も下界からは見ることができなかった。盛岡駅からJRで花巻の宿へ。翌日花巻空港から帰京する。(萩原 記)                        

・日程=6月15日(水)〜19日(日)
・参加者=5名
・リーダー=垂澤祥夫
・コース=15日 青森空港→岩木神社→八合目駐車場〜岩木山〜八合目駐車場〜嶽温泉
 16日 嶽温泉→酸ヶ湯〜毛無岱〜八甲田大岳〜地獄湯沢〜酸ヶ湯→谷地温泉
 17日 谷地温泉→奥入瀬渓谷→八幡平山頂駐車場〜八幡平〜八幡沼一周散策路〜山頂レストハウス→盛岡駅
 18日 盛岡駅→馬返し〜八合目避難小屋〜岩手山〜八合目避難小屋〜馬返し→盛岡駅
 
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